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全般性不安障害(全般不安症)

全般性不安障害(全般不安症)

全般性不安障害(全般不安症)

 度を越した心配性と考えればわかりやすいですが、ただの心配性と全般性不安障害(全般不安症)はどう違うのでしょうか。全般性不安障害(全般不安症)では、一つのことだけではなく、数多くの様々なことを毎日心配して強く不安になるのが長期間にわたって続いています。不安が高じて落ち着きなく緊張し、イライラして怒りっぽくなったり、集中力が低下することも見られます。さらには、身体的な症状(疲労感、筋肉がこわばる、睡眠に問題が出るなど)を伴うことも多いです。全般性不安障害(全般不安症)では、何かをしようとしている時でさえ心配をやめることが非常に難しく、心配をコントロールできない感覚になります。そして、心配が苦痛に感じられ、生活にも支障を来すようになります。


 当クリニックでは全般性不安障害(全般不安症)には認知行動療法プログラム(カウンセラーに個人で受けることができます。集団をご希望の方が一定数集まった場合は新クラスが結成され、毎週土曜に1時間×約4-5か月開催されます)をすすめています。全般性不安障害(全般不安症)ではセロトニンなどの脳内にある神経伝達物質のバランスが崩れていることがわかっており、海外のガイドラインではそれらを調整する薬物治療も推奨されています。


■全般性不安障害(全般不安症)の認知行動療法プログラムのカリキュラムの例は以下です

(『不安とうつの統一プロトコル(診断を超えた認知行動療法)』デイビッド・バーロウ著、診断と治療社より抜粋)

・感情障害とは?
・この治療は自分に合っているのでしょうか?
・体験の記録をつける
・やる気を保ち、治療目標を定める
・自分の感情を理解する
・自分の感情反応に気づき、ふりかえる
・感情と、感情に対する自分の反応を観察する
・思考を理解する―最悪を考え、過度に危険を予測する
・行動を理解する①感情の回避
・行動を理解する②感情駆動行動
・身体感覚を理解し、向き合う
・実践する―起こっている状況で感情に向き合う
・不安、抑うつ、関連する感情障害に対する薬物療法
・ここから歩き出す―達成を認めて、将来を見据える